イベントレポート Diversity in Residence vol.4 “Touch Diversity Project” 2020/2/15 – 2/17

多様な価値観を受け入れ、地元・長崎と、外部との文化交流により新しい風土を作るプロジェクト「Diversity in Residence」では、弊社のSDGs達成に向けた活動として、これまで様々な「多様性」を受け入れて来ました。

第1弾
The Birth of Diversity from Identity

第2弾
Chef in Residence
“Let’s Share your Oishii (delicious) !!”

第3弾
総合格闘家・青木真也は、なぜ家を捨てたのか

第4弾 Touch Diversity Project では「障がい者と、子どもたちと、アート」をテーマに、この度、2020年2月15日,16日に長崎県美術館運河ギャラリーにて、日本育ちのイギリス人デザイナー、Laila Cassim氏をお招きし、「世界に一つだけの世界地図」を製作するワークショプを開催。

長崎県内で障害者サポートを行う ”aiueo.lab”、障害者アートワークをプロダクト化する”tsunaguアートワークス” と、多様な価値観を多様なまま許容する社会のインフラを創る”HafH” が軸となり、障がいのある子どもたち×地元デザイナーのコラボレーションが実現しました。

2019年10月に行われた、キックオフイベントについては以下のレポートをご覧ください。

 「8Methods for Creative Growth -創造能力を開花できる8つのメソッドを学ぼう!」

「多様な価値観を多様なまま許容する社会インフラをつくる」を掲げ、”HafH” を立ち上げたKabuK Styleでは、HafH1号店「HafH Nagasaki SAI」の3Fに、世界地図を設置したいという構想がありました。SAIに訪れた旅人たちに出身地をピン留めし合って「どこから来たの?」「次の旅先はここに行くんだ」なんていう、旅人同士の交流が生まれて欲しい。 そして、そこに飾られる世界地図は、ただの世界地図ではなく、オンリーワンの、世界に一つだけの世界地図を作って欲しい、という強い想いがありました。

2日間のワークショップの中で、自らも障がいがあるライラ氏は、「創作においても、日常生活においても、”自由に、好きにしていいよ” という言葉は、その子が知り得る最大の自由 な訳で、今現在の本質的な自由ではない」と言います。

本質的な自由を味わえるようにするためには、周囲のサポートが特に必要で、新しい場の提供や、雰囲気づくりに気を使っているそうです。「大自然の山奥や、日頃行けない美術館、今では少ないですが、絵を描いてもいい教会など、いつもの環境から解き放たれることで、創作エネルギーは爆発する。そんな子たちの感性を解き放つ手助けができれば」と、瞳をキラキラさせながらライラ氏が話してくださいました。

また、アーティストの保護者様からのお声の中で印象的だったのが、日頃の絵を描くテーマに関しても、いつもは「はみ出してもいい」「大きく描こう」などといった、制限のない製作らしいのですが、今回においては、大陸や国境など、「線と線の間」といった制限のかかったお題がありました。サポーターの方や、保護者の方々も、「大丈夫かな…」「ちゃんと世界地図になるだろうか」と気を揉んでおられた保護者の方もいらっしゃいましたが、そんな心配もよそに、とても素晴らしい、たくさんの人たちを感動させる作品をみんなの手で作り上げることができました。きっとこれからHafH Nagasaki SAIの象徴となるような空間になることでしょう。

HafH共同代表の大瀬良も参加(笑)

大人も夢中になって時間を忘れ、みんなで一つの作品を創る時間は、心地良い一体感が生れた瞬間でした。

障がいのある子どもたちが描いたから、採用!というような妥協はライラ氏には決してなく、HafHのイメージに合うように、と厳しいダメ出しのコメントに、同じ土俵で、同じ表現者として、真剣に向き合っていることにプロフェッショナルを感じました。

地元デザイナーのCHEBLOさんをはじめ、その想いに共感していただいた多くの方々のご協力もあり、過密スケジュールであるにも関わらず、晴れて完成を迎えることができました。ご協力いただきました南高愛隣会の皆様、Tsunaguアートワークスの皆様、多くの関係者の皆様方、誠にありがとうございました。

個人的な所感ですが、このワークショップを通して、多様性について改めて考えるきっかけになったのはもちろん、何より、健常者と同じような、もしくはそれ以上のプロダクトを作り上げるエネルギーを、地元の長崎の子どもたちが持っていることに、とても驚きましたし、感動しました。AIUEO LAB. の貞松さん、石丸さん、坂井さん、そしてライラさん、たくさんの気づきをありがとうございました。

news every. ~世界に一つだけの世界地図~

2月18日 18:15から、NIBのnews every. でワークショップの様子を放送していただきました。(上記リンクから視聴可)放送でもありましたが、今回のプロジェクトを通じて「子どもたちがつくる世界地図には、国境は一切関係がないことに気付かされた」とHafHを運営する弊社代表・大瀬良が語ります。大人たちの事情と関係のない自由な発想で生まれた地図は、世界の平和を感じさせられるきっかけになりました。

最後までお読み頂き、ありがとうございます。今後のHafHのSDGsへの取り組みにご注目ください。

Laila Cassim 氏

日本生まれ世界育ちのイギリス人。多人種、障害者など、様々なアイデンティティーを持つことから自身を「一人国連」と呼ぶ。デザイナーとして自らのスキルを社会福祉の現場での専門性と掛け合わせ、障害のあるアーティストの社会参加と経済自立を促すための商品開発やデザインプログラム・ワークショップの企画・運営などを国内外で行っている。東京大学先端科学技術センターでは、「異才発掘プロジェクトROCKET」にも関わっており、2019年4月よりTURNのプロジェクトデザイナーを務める。

AIUEO lab. 

Always I Understand Each Other -対話から学び、心、育む世界を- をコンセプトにコミュニケーションを通じて様々な人材が活躍する基盤を創る企業(設立準備中)。鎖国時代に唯一、世界に開かれた窓として異国の多様性を理解し、柔軟に受け入れ、学ぶことで和華蘭文化として昇華、発展してきた長崎。ダイバーシティを独自の文化へ育ててきた長崎だからこそ、育つ想いと、育つべき人材がいる。環境、業種、分野に限らず人と人とが「想い」を伝え、「対話」を重ね、優しいコミュニティづくりを目指す。ビジョンを実現するための仕組みをデザインし、現代の和華蘭文化を長崎から世界へ発信していく人材を育成する。 心に広がる優しい世界を、海を越える世界へ。

TSUNAGUアートワークス

障がいのある人も、そうでない人も、自由に創作活動する場。各分野で活躍する個人や企業が持ち寄った知識、技術、経験、人脈、経営資源をコーディネートし、障がい者が積極的に参加できる仕事と環境を生み出す活動をしてる。 

(文責:yasu, at HafH Nagasaki SAI/Garden )

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