ホテル好き必見!次世代ラグジュアリーホテル「メズム東京」総支配人に話を聞いてみた

HafHの人気施設、東京竹芝に位置する「メズム東京、オートグラフ コレクション」。2020年に開業し、五感を魅了する次世代ラグジュアリーホテルとして注目を集めています。

今回、ポンパドールヘアスタイルが目を惹くGM(総支配人)生沼久氏とHafH共同創設者大瀬良亮との対談が実現。

総支配人自らメズム東京のこだわりや魅力、HafHとの親和性などを語っていただきました!

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[前編]宿泊前に必見!メズム東京を満喫するために知っておきたいこだわり

エッジが立っている!ポンパドールヘアの総支配人

大瀬良亮(以下、大瀬良):メズム東京で働くことになってからこの髪型にしたわけじゃないんですよね?

生沼さん(以下、生沼):ホテル業界に入ってからこの髪型なので、もう30年近くこのスタイルを貫いていますね。

大瀬良:30年!すごい!きっかけは何ですか?

生沼:80年代、90年代、ロックに目覚めてからバンドブームで。大学時代バンドをやっていたときから、髪をこのようにあげたり、金髪に染めたりしました。「BOØWY」や「David Bowie」のエンターテイメント性、音楽だけではなくてメンバーのスタイルや生きざまに大きく影響を受けました。

しかし、当然ホテルは身だしなみに厳しかったですね。

大瀬良:ちょうど僕もホテルでバイトしていたことがあったので、髪型は気をつけるようにと言われるイメージがあるんですけど、その髪型でいくには勇気がいったんじゃないですか?

生沼:この髪型、日本では「昔やんちゃでしたか?」と言われがちなんですよね。上司からもお客様より目立ってはいけないとよく言われました。

これまで、お客様より目立ってはいけない、やはり常に脇役、黒子であるべきだと、それがアッパーホテルなんだという考えが常識の時代がありました。これは私の中では長年違和感を感じていましたが、最近になって「個」が求められる時代になってきました。お客様がホテルに求めるものも多様化してきていますね。

大瀬良:自分らしく生きるというか、自分が個でいられるか、ユニークでいられるかという思いが、すごくホテルにも通じている気がします。

日本のホテルって、無難に、みんなにうけるように作っていく。だから。どこも似たようなホテルになっていくイメージがあるんですけど、今のメズム東京はまったく逆方向に向かっている印象があります。ご自身が感じてきたものが何かこのホテルにもぶつかっているんじゃないかなと。

生沼:おっしゃる通り、日本では「高級ホテルはこうあるべき」という常識に縛られている場面がまだまだあり、ホテルはサービスをする側という固定概念があるのかもしれません。

私はグローバルチェーンのホテルの経験が長かったため、海外に勉強に行く機会が何度もありました。日本では目立ってはいけないと言われるような髪型も、海外では「クールだね」と言われるんですね。実は一歩日本の外に出れば真逆の評価をされるということを、私自身実体験として経験してきました。

世界に出るとトレンドがどんどん動いていて、お客様自身がそのホテルを楽しんだり、高級ホテルであったとしても、ホテルの個性やそこにしかない体験に自信を持って、お客様との関係性を作っていく。ホテルは多様な人たちが交差する場所であって、ホテル側のスタッフの個性が益々大切になってきているなと、常に感じてきました。

スタッフではなく「タレント」 メズム東京の世界観の裏側

©︎メズム東京、オートグラフ コレクション

大瀬良:メズム東京では、働かれる方々をスタッフではなくてタレントと呼んでいるそうですね。髪型とかも自由ですよね?金髪の方もいらっしゃいますし、ルールはないんですか?

生沼:そこがポイントですね。このホテルは、メズムのコンセプト「TOKYO WAVES」、常に変わりゆく“今”の東京を発信しお客様の五感を魅了しようという想いを軸に、滞在中の体験を通してインスピレーションを創出し、お客様の人生を豊かにする。そんなブランド・フィロソフィーを自分たちで定めています。

そのブランド・フィロソフィーの柱のひとつとして、“東京モード”、東京らしいモードスタイルがあります。「東京らしさ」をファッションの観点から考えたときに、スーツでもなく、デニムにジャケットといったアメリカンカジュアルスタイルでもなく、80年代にモード界に革新を起こし、今なお幅広い年代に支持されているヨウジヤマモトの黒を基調とした独特なシルエットのファッションにしたいと思いました。

ヨウジヤマモトの服はやはり着る側に心構えが求められるんですね。誰もが気軽に着られるわけではない。あのモードなスタイルを着こなすという心構えが絶対必要で、それからどうかっこよく着こなすかなんです。まさに上から下までその世界感を発信できなければ意味がないので、実はメズムではヘアメイクアップアーティストの方にお願いし、タレント一人一人のメイクアップあるいはヘアースタイルをディレクションしていただいています。

大瀬良:何人くらいの方がディレクションしてもらっているんですか?

生沼:サービスしているタレントだけで4〜50人はいます。その一人ひとりの個性に合わせたヘアメイクのカルテがあります。

大瀬良:そうなんですね!知らなかったです!

生沼:最新のトレンドも取り入れたいので、週に1回ヘアメイクの先生がウォークスルーしながらチェックしています。メズムの世界観をしっかりみんなで演出していくために、本気で作り込みをしています。ですので、自由なように見えて実は厳しい身だしなみ規定を設けています。

例えば、アクセサリーひとつとっても、シルバーかブラックしか使ってはいけない。靴もビジネスシューズはなく、ラウンドトゥーの靴を必ず履きます。タレント一人ひとりのビジュアルでもメズム東京の世界を体現することを大切にしています。

大瀬良:じゃあ結構採用は大変じゃないですか?採用のときからそういう世界観の心構えができる人かどうかっていうのを・・

生沼:そうですね。やはり感度の有無はあると思いますね。

例えば、音楽、アートやファッションが好きなど。アーティスティックなものに興味があったり、新しいものへの好奇心や感性を磨く向上心があったり。メズムに入ってからブランディングを通してブラッシュアップができるようなサポート体制もあるので、そういったことに興味があるかどうかがポイントかもしれませんね。

瞬間消費のホテルステイを最大限楽しむためには?

生沼:ホテルはさまざまなコンテンツやプロダクト、サービスを用意していますが、実はお客様自身がもっともっと「このホテルってどんなホテルなんだろう」「こんなサービスがあるんだったらこんなことが楽しめるかな」と前のめりにプランニングいただくことも大事なのではと考えます。事前にいろいろ調べていただいて、メズム東京での唯一無二の体験をいかに楽しむかということをご計画いただけると、ホテル滞在という短い時間が皆さまにとって、とても有意義で充実したひとときになるのではと思います。

大瀬良:お客様と何か一緒にジョインして、一緒にシェアをしていくという感覚は、今までホテルで感じる機会ってほとんどなかったですよね。だからその意味では、お金を払ってるからサービスされて当然、ではなくて、お客様にも予習というか、心構えをしてもらえると嬉しいなっていうことですね。

生沼:モノというのは、ずっと目の前に実在として残るけれど、ホテルというものは瞬間消費みたいなところがありますよね。瞬間瞬間で体験が消えていきます。だからこそ、その瞬間を豊かさに繋げていきたい。

メズムには私たちが心を込めて、時間をかけているだけではなく、コラボレーションのパートナーの方々も同じ熱量でメズムを作っています。

例えばバスローブ1つをとっても1年以上かけて一緒に作ってきました。タオルもそうですね。

タレントのユニフォームも、実は私がヨウジヤマモト社のホームページの問い合わせフォームから、熱い想いを長文でお伝えして、真正面からアプローチをかけたのです。そこから形になるまで約1年半の時間がかかりました。

大瀬良:まともに消費するというのではなくて、思い出の価値にお金を支払う。

お金をたくさん払ったところがいいホテルかって言うと、実はそうじゃない。どんなことがそこで起きたかが、最終的にずっとキラキラしたまま残るんですよね。ここにはその思い出を残すためのヒント、いろいろな仕掛けがあるんですよね。

ピアノはもしかしたら五感で言うと耳なのかもしれないですけど、本当に五感で感じてもらう、五感に残るための仕掛けがあるのもこだわりですね。

HafHとメズムの親和性

大瀬良:メズムのeが反転しているっていうところ、実は僕たちHafHというサービスを運営しているKabuK Styleっていう会社も、最後のKを大文字にするとか、まず「かぶく」って言葉自体が歌舞伎のかたむく、いわゆるあの歌舞伎役者の顔がちょっとかたむいてるほうがかっこいいと、それから来ているんですね。本日お話を聞いていて、メズム東京に込められた思いと、我々がサービスに込める思いがすごく近いと感じています。

やっぱりお客様の個の多様性、先ほどからちょっとジェンダーレスということもよく出てきましたけど、ホテルっていう場所が自分らしく生きる表現の場所になりうる。HafHのユーザーさんが、自分らしく生きていくそのチャレンジの場としてHafHを選ばれるっていうところと、ものすごく共通点があるなと感じていて。

実際に今日初めてお伺いするのでドキドキしているのですが、他の送客の仕組みとHafHは何か違うなとか、こういうところが面白いんじゃないかなとか感じられたことってありますか?

生沼:サブスクリプションは宿泊業ではあまりなかった仕組みですが、これからの時代を象徴しているなと思っています。いわゆる貨幣価値だけではなくて、もっと精神的な心の豊かさを重視して自分自身がどう自分の人生を楽しんでいくか、上質な人生にしていくのか。

ホテルの価格やグレードなどで選んでいくというよりは、もっとその主体性がお客様側にあるという、そこがとても親和性があるのではないかと、可能性を感じました。

大瀬良:日本の面白さを世界に発信したいということは本当に僕らも思っていて、サブスクリプションでも宿泊というのは世界でもかなり例のない制度なので、ここを日本から面白いことが起きたぞって世界に真似されるような、そういった思いも一緒に発信していきたいなと思っています。

生沼:いいものはどんどん取り入れる。真似して終わるのではなく、そこにオリジナルをつくっていく。これが古から変わらない日本の姿ではないかと思います。

実は私たちの「スターサービス」という組織は、レストランからフロント、ベルサービスまで全て一つの組織で、皆がどのフィールドでも活躍できることでお客様に寄り添って柔軟に対応する仕組みです。グローバルチェーンではなかなか実現できない、まさにニッポンスタイル。日本流のホテルのオペレーションスタイルをラグジュアリーホテルでも実現できるんだということをしっかり実証して、世界に発信していきたい。日本のスタイル、東京のかっこよさですね。

大瀬良:日本のこういうとこがいいかに頼らず、世界のこういうところがすごいねに頼らず、今自分たちが感じる自分たちの強みをどんどんアップデートしていくっていうところが、HafHとしても励みになりました。ありがとうございます!

お互いに頑張っていきましょう!

メズム東京の総支配人自ら語っていただいた、メズム東京の世界観や新しいホテルの在り方。メズム東京が次世代ラグジュアリーと称されるには、その世界観を生み出すための努力と強いこだわりが背景にあったのですね。

取材・文=Michelle / 写真=鈴木かなえ(ハフコミュ 2期生)

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メズム東京、オートグラフ コレクション
東京都港区海岸1-10-30
2200~2800コイン|同伴1名まで可
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